【権利関係】抵当権

宅建

こんにちは!アナです。

梅雨が近づき、毎日ジメジメとしていますね。

なんとなく気分も曇りがち・・勉強も気合が入らないという方もいると思います。

でも、天気が悪くてお出かけがしづらい今の時期に宅建の勉強をできるだけリードしておくことで後が少し楽になるかもしれません。

今回は「抵当権」です。不動産に詳しくない方も言葉自体は聞いたことがあるかもしれません。

しかし、説明できないという方も多いと思いますので、理解できるよう一緒に頑張っていきましょう!

抵当権とはどういうものか

抵当権は、不動産を担保にお金を借りるときに設定される権利です。

たとえば、マイホームを購入するために住宅ローンを組む場合、購入した家が「担保」となり、銀行がその家に抵当権を設定します。

もしも返済が滞った場合、銀行はその担保となっている不動産を競売にかけて、売却代金から貸したお金を回収できます。一方で、借りた人は不動産を担保に差し出している間も、普通にその家に住んだり、利用したりすることができます。これが抵当権の特徴です。

法律的には、抵当権は民法で定められた担保物権の一つで、借金などの債務を確実に回収するための仕組みとして利用されています。

さて、抵当権の設定には登記や契約書の作成は必要なのでしょうか?

実は当事者の意思表示だけでOKなのです。口約束だけで完全に成立してしまいます。

ただし、第三者に対しては登記がないと対抗できません。

抵当権の効力は

①付加一体物(雨戸などの付合物)

②抵当権設定時からあった従物(畳など)、従たる権利(借地権)

に及びます。

抵当権設定後に備えられたモノは効力が及ばないので注意してくださいね。

その他諸々、キーポイントがあるので都度チェックしてみてください。

特に法定地上権については狙われるポイントだと思います。

抵当権についての4つの性質

抵当権には、次のような4つの重要な性質があります。

(1) 物上代位(ぶつじょうだいい)

抵当権が設定された不動産が火災などで失われた場合でも、その保険金や賠償金などに対して抵当権を主張できます。これは、担保が形を変えても、債権者が回収する権利を守るための制度です。

(2) 付従性(ふじゅうせい)

抵当権は、借金という主たる債務が存在して初めて成立します。たとえば、借金を全額返済すれば、抵当権は自動的に消滅します。

(3) 随伴性(ずいはんせい)

抵当権は、借金(債権)と一緒に動きます。たとえば、借金が別の債権者に譲渡されると、抵当権も一緒に移動します。

(4) 不可分性(ふかぶんせい)

抵当権は、一部の借金が返済されても、不動産全体に及び続けます。つまり、全額返済されるまでは担保の不動産は解放されません。

これらの性質を理解することで、抵当権がどのように機能するのか、具体的にイメージしやすくなります。

根抵当権について

根抵当権は、通常の抵当権と似ていますが、異なる特徴を持っています。一般的には、企業が事業資金を調達する際など、長期的かつ継続的に借り入れを行う場合に利用される仕組みです。

💫根抵当権の特徴

通常の抵当権では、担保とする不動産に対して具体的な借金額が決まっています。しかし、根抵当権では、一定の範囲内で繰り返し借金を行うことができます。たとえば、「最高限度額1,000万円」という形で設定され、その範囲内であれば借り入れと返済を繰り返しても担保権が維持されます。この限度額のことを「極度額」といいます。

また、根抵当権は事業資金の融資に使われることが多く、企業にとっては柔軟な資金調達手段となります。

一方で、設定時には十分な注意が必要です。なぜなら、借金が増えすぎた場合、担保不動産の価値を超えるリスクがあるからです。

まとめ

抵当権は、不動産を担保にお金を借りる際の仕組みであり、生活の中で住宅ローンなどで身近に関わる権利です。

物上代位や付従性などの性質を理解しておくことで、万が一の際にも冷静に対応できるようになりそうです。

また、根抵当権についても、少し知識を持っておくと、事業をこれから始める方などにとっては将来の選択肢が広がりますよね。

宅建試験を受ける際は、このような法律の基礎知識が問われることが多いので、具体例を交えてしっかり押さえておきたいポイントです。

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